映画の「チアダン」は2017年3月に広瀬すずさん主演で公開されました。
「チアダン」のモデルになったのが福井商業高等学校です。
映画のモデルになるのだから本当に凄いんでしょうね?
チアリーディングで全米優勝を勝ち取るのはそんなに凄いことなの?
福井商業高等学校がどのようにして偉業を成し遂げたのか?
そこには一人の先生が関わっていたのです。
その軌跡を辿ってみるとさまざまな苦難と葛藤が織りなす人間模様がありました。
福井商業高等学校が奇跡を生んだその背景をレポートしました。
Contents
チアダン実話の高校は福井商業高等学校
チアダン実話はJETSの全米制覇
映画「チア☆ダン」のモデルは、福井商業高等学チアリーディング部「JETS」です。
この学校に通う普通の女子高生がありえないことを成し遂げてしまうのです。
2006年この高校にチアリーディング部が創設されました。
それからわずか3年で優勝をつかみ取ってしまうのです。
それはNDA【全米選手権】インターナショナル・チームパフォーマンス部門”での優勝です。
ところで、チアリーディングで全米優勝はすごいことなの?
日本ではほとんど注目されていませんよね。
でも本場のアメリカで優勝となるとさすがに日本のメディアも黙っていません。
ニュースで取り上げられ一時は話題になりました。
それもほんの一時だったのでやがて時間とともに忘れられていきます。
彼女たちの快挙は日本では記憶に残らず消えてなくなりかけていました。
チアダン実話の映画化で再注目のJETS
ところが、チアリーディング部を題材にして全米優勝を成し遂げた実話の映画の話が持ち上がったのです。
話はとんとん拍子に進みついに映画化が決定しました。
映画化が決まったことで、福井商業高等学チアリーディング部「JETS」が再び注目されました。
この映画化がもたらす効果はとてつもなく大きいです。
福井商業高等学チアリーディング部「JETS」も全国で認知されるようになったのです。
ところで、アメリカではチアリーディングとして名門高を卒業したら大変な名誉なんです。
売れっ子のモデルや女優さんと同じようにスーパーセレブの仲間入りできるんです。
チアダン実話で五十嵐先生が奇跡のきっかけ
チアダン実話は五十嵐先生の赴任から
物語はチアリーディングの未経験の女子高生たちが全米制覇を成し遂げるお話です。
この物語は、チアリーデングの担任である五十嵐裕子先生の赴任から始まるのです。
五十嵐先生は2004年4月に福井県福井商業高校に赴任し、バトン部の顧問になります。
バトン部の顧問になったのは、当時の福井商業高校にはチアリーダー部はなかったからです。
福井商業高校と言えば、甲子園に何回も出場するほどの野球の強豪校です。
バトン部は50年の歴史を持ち、甲子園での応援を任されていました。
しかし、五十嵐先生は、ある高校の快挙が頭から離れません。
神奈川県立厚木高校が全米チアリーダー選手権で優勝した映像が目に焼き付いています。
その光景が忘れられず「バトン部をチアリーディング部にしたい!!」と提案します。
しかしバトン部の部員やOG、さらには校長先生までに反対され四面楚歌の状態になってしまいました。
そして、悪い流れは食い止められず、50名いた部員は次々に退部していきます。
ついには廃部とまでささやかれ部員も9名まで減ってしまいます。
チアダン実話で五十嵐先生の粘り腰が功を奏す
ここまで打ちのめされたなら普通ならあきらめてしまいますよね。
でも五十嵐先生は諦めませんでした。
五十嵐先生自体は、決して打ちのめされたと感じていなかったのかもしれません。
かといって確固たる自信があったとは思えません。
何かにとり憑かれていたのかもしれませんが、その精神力は鬼気迫るものがあります。
校長先生も半ば呆れていたのかもしれませんが、止めを刺さなかったのが幸いしました。
そして2年後の2006年4月、ついに福井商業高校バトン部はチアリーディング部となったのです。
それから3年後に全米制覇を成し遂げるのですが、情熱だけでは偉業を達成できません。
五十嵐先生はどんな指導をしたのでしょうか?
五十嵐先生はチアリーデングは全くの素人ですので、プロの講師の指導を仰いだのです。
なんと、五十嵐先生は技術面の指導をあの高校の先生にお願いしたのです。
あの高校の先生とは全米で優勝した神奈川県立厚木高校の前田千代先生です。
でも、前田先生に指導して貰えるのは月に1回だけです。
なので、その指導の様子をビデオに撮って繰り返し繰り返し練習を続けます。
チアダン実話で五十嵐先生メンタル面での指導法とは
五十嵐先生は技術面ではプロの力を借りています。
但し、精神的なことは自分が中心で指導をしています。
苦手なものは、得意な先生に任せ、得意な分野は自分が指導する。
五十嵐先生が得意なメンタルの指導の例は下記に紹介します。
●部員全員に夢ノートを書かせる
人は無意識に自分に制約をかけてしまいます(特に大人になるにつけて)普通に考えたら「素人集団が全米制覇とか無理だろッ」って思いますよね
そこで五十嵐先生はモチベーション維持のために
部員全員に夢ノートと言うものを書かせます。
つまり俗に言うメンタルブロックを外す事に注力したんですね。
『制約条件なしに、自分はどうなりたいのか』を部員に問いかけ、
イメージを膨らまさせることを促し それをノートに書き落させたのです。
●おでこを出すこと(見せること)
広瀬すず演じる友永ひかりが天海優希演じる顧問の五十嵐先生に
「前髪あげなさい」と注意されるシーンがあります。その意図するところは、前髪を上げることによって、
自分の殻を破って自信を持たせる効果があるのだとか。
出典元 http://utubyo.wp.xdomain.jp/tiadannmodel
今の時代はメンタル面の指導は難しいと思います。
詰め込み教育の反動でゆとり世代が生まれたり。
でもそのゆとりの反動で日本の学生の学力が下がったり。
スマホを見ればいろいろな情報を見れたり。
いじめや不登校、非行や校内暴力などなど。
先生が生徒の指導にあたって難しい問題を抱えていると思います。
そんな中、五十嵐先生のメンタル面での指導は大成功ですね。
まとめ
映画「チア☆ダン」のモデルになったのは福井商業高等学チアリーディング部「JETS」です。
チアリーダー部「JETS」は創部から僅か3年で全米チアダンス選手権大会優勝を成し遂げます。
「JETS」を一躍有名にしたのは五十嵐先生の功績が大きいと言えます。
五十嵐先生が大切にしたのは、生活態度、そして夢ノートを部員に作らしています。
技術的な指導はプロに任せ、五十嵐先生はメンタル面に力を注ぎました。
なんといっても五十嵐先生の情熱が生徒を動かし、偉業達成へ導いたと言えます。
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